パトカーの車体を見よ

【つい先日、路肩に駐車してある神奈川県警の車を見て、愕然としました。まあ、今さらの感あり、ではありますが、いったいどこの国の警察なのか、何人のための警察なのか、と考え、複雑な思いにとらわれた次第です】

 

 

知る人「車を見て、というのは」

問う人「真正面に POLICE と大書されていまして、<神奈川県警>の文字はそれより小さく、脇に印字されています」

知る人「なるほど。それで、いったいどこの国の警察か、と感じたわけだ」

問う人「そうなんです。このサイトでは、カタカナ語の乱用について何度か論じられていますから、既出の主題かとは思いますが」

知る人「そうだね、自衛隊の英語乱用についても取り上げたことがある。自衛隊も警察も、国家と国民の安全には欠かせぬ存在だが、いずれも英語漬けだ。こうなるともはや、独立国家の看板を降ろし、米国の州のひとつに加えていただくべきかもしれぬ」

問う人「いつからこうなったのか・・・と論じるのは、もう無意味でしょうか」

知る人「我が国の歴史を考えれば、そう論ずるのが意味なしとは言えぬ。だが、日本の魂を失った抜け殻の如き姿は、いまやどこにでも見出すことができよう。とても反証できぬ膨大な事例を目の前に並べると、情けなさをはるかに通り越して、溜息も出ぬほどだな」

問う人「知識人などの発言を聞いていますと、もう日本は終わりだな、などというあきらめの言葉もちらほら出ていますが、このサイトではどう認識されていますか」

知る人「終わりといっても、おのれの生涯も終えるわけにはいかぬ。タレントの大橋巨泉(故人)のように、居心地のいい他国に居を移して悠々暮らし、たまに日本に戻って言いたい放題、といったわがまま勝手の人生が可能な人間ならいいかもしれぬがね、おおかたの日本人は、もちろん私も含め、何が嫌でもこの国から出ること能わぬのが現状だ。そうなればだな、嫌なことを気にしないか我慢するか、それとも改革に乗り出すか、これら三つのどれかを選択せざるを得ぬ。君ならどうするね」

問う人「どうしますか、とお聞きしようと思ったのですが、先に問われてしまいましたね」

知る人「先手必勝である」

問う人「そうですね、自分ならば、少しずつでも、改革に着手しますね。実際、やり始めてますし」

知る人「ほお、何を始めたのかね」

問う人「有志を集めて、勉強会を始めたところです。日本をよくするにはどうすればいいか、と」

知る人「いいことだ。そういうのがやがて、巨大な力に育ったり、散在する同志たちを惹きつけて大きな運動に発展したりするものだ。あきらめず続けてほしいものだね」

問う人「このサイトでは、日本の改革についてどう考えますか」

知る人「すでに論じたことと重なるがね、ここまで腐ってしまえば、あとは完全に腐り切るのを待つか、腐食部位を切り落とすかしなければならぬ。が、ほとんど全体に渡って腐臭が充満するわが国でこれをやれば、本体がどこかわからぬほど小さくなるであろうな。となれば、できるのはただひとつ。破壊だよ。いったん、この国を壊すのだ。すべてが疲弊し、機能不全に陥った国を救う手段は、もはやこれしかない。改革者ではなく、まずは破壊者が必要なのだ

問う人「警察の車から、一気に話が拡大しましたね」

知る人「まあ、誰も読まぬサイトだ、遠慮はいらぬ。人類の長い歴史を振り返ってみれば、民族の魂を金や安楽に換えた民族は滅びているか、あるいは、見る影もないほど衰微している。もちろん、植民地主義者たちに殺された民族は別だよ。私たち日本人は、かつての戦争の加害者としての認識が薄い一方、被害者としての意識も驚くほど薄い。原子爆弾を二発も落としてわれらが同胞を虐殺した米国を、お手本として戦後社会を築いてきた。かつて広島の原爆資料館を訪れたチェ・ゲバラ氏は、同行した日本人にこう尋ねた。

君たちは、悔しくないのか

・・・ゲバラ氏に言われるまでもない。私たちは、虐殺された同胞の無念に報いるより、日々の安楽な暮らしを選んだのだからな」

問う人「亡国、という言葉は使いたくないですが、まさにそんな心境ですね」

知る人「独立国家としては、すでに敗戦とともに終わっていたと言わねばならぬ。できれば考えたくない、論ぜず済ませたい主題ではあるが、日本人として、ここを避けて通ることは許されぬ。日本の警察は日本人を守るために存在する。彼らが堂々たる日本語を表示した車で巡回する日が来るには、破壊しかないのだ。無秩序を恐れるな。わが同胞よ、手近なところからで構わぬ、破壊に着手せよ」

(了)

1866字

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